日本でユニコーン企業を増やしたいなら、イギリスとドイツを参考にするべき、たった一つの理由

10月のEDA Salon、ユニコーン企業のデータを探索していきます。

目的

ユニコーン企業が多い国ってちょっとかっこいい。そして実は多くの人が知らないだけで、既に日本にも多くのユニコーン企業があるのかもしれない。

今回は世界的に見て日本はユニコーン企業の数が多いのか少ないのか、もし少ないのであれば、どうすれば増やすことができるのか。そういったことを念頭において探索をしていく。

国別ユニコーン企業数

まずは、どの国にユニコーン企業が多く存在しているのかを見ていく。

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すると以下のことが分かる。

  • アメリカと中国にユニコーン企業が集中している
  • 日本は残念ながらユニコーン企業数が多い方とは言えない
  • ロングテール型の分布になっている

続いて、k-meansクラスタラリングを利用して、ユニコーン企業の数で国を4つのクラスターに分け、何か別の特徴が見えてこないか調べてみる。

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すると上記のようにK-meansクラスタリングで以下のようなグループ分けができた。

  1. 圧倒的にユニコーン企業の数が多いアメリカ
  2. 次点の中国
  3. 中国ほどではないが二桁程度のユニコーン企業数存在する国々
  4. その他

さらに上位のクラスターに特徴がないか地図で可視化してみると、国土や人口、経済力が関係してそうな気がしてきた。

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クラスタリング

そこで国ごとにGDP、国土面積、人口が揃ったデータをデータ・カタログからインポート、元データに結合して、クラスターを新たに作成し日本がどのようなクラスターに属するかを確認して、同じクラスターの中でユニコーン企業数が多い国がないか調べていきたい。 

GDPと人口

なおGDPは人口と相関しており、また人口は国土面積と強い相関があることが以下にて確認できた。

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そこで一人あたりのGDPや、人口密度といった形でスケールを揃えた変数を追加し、最終的に以下でグループ分けすることにした。

  • 人口
  • 国土面積
  • GDP
  • 一人あたりのGDP
  • 1平方kmあたりの人口

すると日本は中央に近い座標にプロットされ、クラスター3に属する形になった。

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次に箱ひげ図を使ってこのクラスター3が今回の国々の中で、どのような特徴を持っているかを確認する。

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すると人口あたりのGDPが高いが、他のクラスターと比べて国土は狭く、人口密度は低めといった特徴をもっているクラスターと言えることが分かった。

続いて、得られた結果をもとに、このクラスターの中でのユニコーン企業数を調べてみると、ドイツとイギリスのユニコーン企業数が多いことが分かった(各凡例は“国名_ユニコーン企業の数”)。

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同じクラスターの中でも日本と距離の近く、ユニコーン企業数が多い、これらの国々の社会制度などを参考にしたら、日本でも取り入れられるユニコーン企業を増やすヒントが見つかるかもしれない。

まとめ

今回の探索を通して以下のことが分かった。

  • ユニコーン企業はアメリカと中国に集中している。
  • 国土面積、人口、GDP、一人あたりのGDP、人口密度でクラスターをつくると日本は人口あたりのGDPが高いが、他のクラスターと比べて国土は狭く、人口密度は高めといった特徴をもっているクラスターと言える。
  • 日本と同じクラスターの中でもドイツ、イギリスは日本と比べてもユニコーン企業数が多く、これらの国でユニコーン企業数が多い理由を探すと何かヒントが得られるかもしれない。