理工学部ビジネスデータサイエンス学科3年 高田青空
店舗データを地図にプロットしたチャート(地図)を図1-1に示す.
図1-1.全世界におけるスターバックス店舗の位置
図1-1から以下のことが読み取れる.
全体的に沿海部に位置していることが多いとわかる.
・アジアは日本や中国が中心に分布している.
・ヨーロッパはイギリスに集中している.
・アメリカは沿海部に沿って分布している.
また日本についての店舗データを地図にプロットしたものを図1-2に示す.(画像)
図1-2.日本におけるスターバックス店舗の位置
図1-2から以下のことが読み取れる.
・東京,大阪,福岡に店舗数が集中している.
日本は沿海部に店舗が集中していることがわかる.とくに静岡県は顕著にその特徴が表れている.
国ごとに店舗数を集計したチャート(表)を表1-1に示す.
表1-1から以下のことが読み取れる.
・アメリカ(US)が最も店舗数が多く15,003店舗ある.
・ブルネイ(BN)が最も店舗数が少なく1店舗しかない.
・日本は3番目に多く1,665店舗ある.
表1-1.各国のスターバックス店舗数の集計
(2)で作成したデータフレームと新しく取り入れた2021年の人口データを結合したデータフレームを表1-2に示す.
表1-2.結合データ
店舗数×100/Total Population, as of 1 July (thousands)
を計算することで人口10万人あたりの店舗数を算出した.結果を人口10万人あたりの店舗数に記したチャート(表)を表1-3に示す.
表1-3から以下のことが読み取れる.
・人口10万人あたりの店舗数が最も多い国はアルバ(AW)となり4.69店舗/10万人となる.
・日本は1.34店舗/10万人となり,15番目に多い.
表1-3.人口10万人あたりの店舗数
色の「人口10 万人当たりの店舗数」の値によって各国を塗り分けたコロプレス地図を図1-3に示す.
色の仕分けは以下の通りに行った.(表1-4)
表1-4.色の仕分けおよび条件
図1-3から以下のことが読み取れる.
・アメリカ,カナダおよび韓国は2.83-4.69の店舗数が高いことがわかる.
・日本およびイギリスは0.97-1.90の店舗数に位置している.
以上のことから,アメリカが最も10万人あたりの店舗数が高く位置しているといえる.これはスターバックスがアメリカ・ワシントン州シアトルを拠点とした会社であることが理由だと考えられる.また1996年にてカナダ・アメリカの店舗数が1000店舗を超えたことも影響しているのではないかといえる.
【参考文献】
・スターバックス「沿革(2000年度以前)」
URL:https://www.starbucks.co.jp/company/history/fy2000.html(2024-06-21)
私はアメリカの州(country subdivision code)についてコロプレス地図を用いて分析することとした.
まずcountry codeをUSのみに絞り,country subdivision codeにおける集計を行った.
等幅は√50≒7として分けることにした.集計したデータを表2-1に示す.
図2-1.アメリカの州におけるスターバックス店舗数の分布(1)
図2-1より以下のことが読み取れる.
・カルフォルニア店舗数が最も多く,2987店舗ある.
・店舗数(0-426.71)の州の割合が高いことがわかる.
これらの結果から,等幅7では極端に分布が異なっているといえる.よって等幅を3に変更して集計した.結果を図2-2に示す.
図2-2.アメリカの州におけるスターバックス店舗数の分布(2)
図2-1より以下のことが読み取れる.
・カルフォルニア,テキサスの順に店舗数が多いことがわかる.
加えて度数分布表における分布の推移も検討することとした.
階級の数を20として示した度数分布表を図2-3に示す.
図2-3.アメリカの州におけるスターバックス店舗数の度数分布表
図2-3より以下のことが読み取れる.
・分布は左絶壁型の分布であることがわかる.
・店舗数が0-159までの度数は26と半分を占めていることがわかる.
よって州単位でみると極端に店舗数が多い州は極めて少ないと言え,おもに2つの州が極端に店舗数が集中しているといえる.
最後にk-meansクラスタリング法によるグループ分けを行った.先ほどのデータを用いて,k=3によるクラスタリングとした.クラスタリング結果を図2-4に示す.
図2-4.k-meansクラスタリング法によるアメリカ州のスターバックス店舗の分布
また,比率を表したものを図2-5に示す.
図2-5.クラスタリングによる各州の比率
図2-4,2-5より以下のことが読み取れる.
・クラスター3が最も州が多く,クラスター1は州1つしかなく偏りがある.
・クラスター2は沿岸部の州が半分以上を占めている.
このクラスタリングから,沿岸部ではスターバックスの店舗が多い傾向にあるのではないかと考えられる.
元々,スターバックスの名前は,ハーマン・メルヴィルの小説『白鯨』の登場人物であり,捕鯨船ピークォド号のスターバック一等航海士に由来している.
スターバックス発祥のシアトルは港町であり,コーヒー豆は海を渡り運ばれることが多かった.そのため,沿岸部の州で店舗数が多いと考えられる.
これらは1971年の初出店から今に至るまでの店舗の時系列データを用いて解析する必要があるといえる.
【参考文献】
・starbucks stories japan「スターバックスについてあなたが知らない10のこと」(2021-06-15)
(2024-06-21参照)