XmRチャートとは、時系列データから得られた値がシグナルなのか、それとも想定される通常のばらつきなのかを判断するために使えるチャートです。
XmRチャートを使ってビジネスの改善をしていく際に便利な機能を紹介する「XmRチャートの紹介シリーズ」として、管理限界を計算する元となる期間を指定する方法を紹介します。
XmRチャート自体の詳しい説明は、こちらをご覧ください。
管理限界を計算する期間を指定して、その結果をもとにシグナルがあるかどうかを判定したい。
例えば、2024年4月から新たな施策を実施していたとします。そこで、2024年3月までのデータを元にXmRチャートの管理限界の範囲を計算し、その限界の幅と比べて現在のサインアップはどうなのかを分析したいと思います。
その場合は、管理限界を計算するデータの範囲を指定することができるので、ここでいっしょにやってみましょう。
リファレンスラインの「平均値(全体)」と書いてある緑のテキストをクリックします。
リファレンスラインの設定のダイアログが表示されるため、「ベースデータの範囲」に「より前」を選択します。
値に対して「2024-04-01」を指定して適用ボタンをクリックします。
これにより、2024年の3月までのデータを元にしてXmRチャートの平均と管理限界が計算され可視化されるようになります。
この結果を見ると、2024年の6月や7月の値は、それまでの通常のばらつきの範囲を超えています。つまり何か特別なことが起きているということです。
今回の場合は、すでに何らかの施策を打ったことがわかっているので、その効果が出始めたと言えます。