v11の機能強化でサポートしたリファレンスラインのショートカットを使って、XmRチャートを簡単に作成する方法を紹介します。
時系列データをモニタリングし、データの変動が通常の範囲内なのか、アクションが必要な変化なのかを判断したい方に役立ちます。
これまで、XmRチャートを作成するためには複数の設定が必要でした。
XmRチャートは、時系列データに5つの基準線(平均値、管理限界の上限・下限、平均値と管理限界の間の上下の中央線)を追加することで、データの通常のばらつきの範囲を可視化し、プロセスの変化を検知するための判断基準を提供します。(XmRチャートの詳細はこちらからご確認ください)
また、3つのルールにより、プロセスの変化を検知することができます。
値が管理限界の外にある場合
連続した4つの時点のうち3つが中央線より上限または下限に近い場合
平均値の上側または下側に連続して8つの値が並ぶ場合
今回は1行が1つの年月を表し、列にはサインアップ数の情報を持つデータを利用します。
まずはサインアップ数の時系列トレンドのチャート作成します。
チャートビューに移動して、タイプに「ライン」を選択し、X軸には年月を選択し、丸め処理で「月」を指定します。
Y軸にはサインアップ数を選択し、集計を「合計値(SUM)」に設定します。
ラインチャートをXmRチャートに変換するために、基準線を追加します。
Y軸のメニューをクリックし、「リファレンスライン」のサブメニューから「XmR(管理図)」を選択します。
これにより自動的に以下の5つのラインが追加されます:
平均値
管理限界の上限・下限
(平均値と管理限界の間の)上下の中央線
必要に応じて管理限界の範囲を視覚的に強調することができます。
リファレンスラインの設定をクリックします。
すると、リファレンスラインの設定ダイアログ表示されます。
例えば、「範囲を塗りつぶす」オプションにチェックを入れ、適用します。
これで管理上限と下限の間の範囲が塗りつぶされ、通常のばらつきの範囲が視覚的に確認しやすくなりました。