Exploratoryでは、パラメーター機能を活用することで、チャートの集計対象となる列を動的に変更できます。これにより、同一のダッシュボード上で複数の指標を柔軟に切り替えて分析することが可能になります。
ダッシュボードで複数の指標を切り替えて表示したい方、インタラクティブ・チャート機能を無効にしながらも柔軟性を保ちたい方にお役立ていただける機能です。
ダッシュボードのインタラクティブ・チャート機能を無効にした場合、チャートの集計対象列を動的に変更することができません。しかし、売上のトレンドだけでなく、数量のトレンドや割引率のトレンドなど、異なる指標のトレンドを同一チャートで柔軟に表示したいときがあります。
まず、集計対象列を指定するための、列名のパラメーターを作成します。
今回は、今回は1行が1つの売上データを表し、列には注文日、売上、数量などの情報が含まれているデータを使って、「売上」と「数量」の列を切り替えられるようにします。
以下のように2つの値のリストを「値のリストの単一選択」のみが可能な「Charcter」型のパラメーターを作成します。
なお、パラメーターの作成方法の詳細はこちらをご参考ください。
次に、作成したパラメーターを使用してチャートのY軸計算を設定します。今回は以下のように任意の指標の合計値の時系列のトレンドを表すを、「売上」と「数量」で切り替えられるようにします。
チャートのY軸設定で「カスタム」を選択します。
カスタム計算のダイアログが開いたら、計算式入力欄に合計値を計算するsum()
関数を入力します。
次にパラメーターを指定します。
計算の中でパラメーターを指定したいときには、@
をタイプすることで、プロジェクト内のパラメーターを呼び出せるので、sum関数の中で、@
をタイプします。
今回は、Column
があらかじめて設定した列名を表すパラメーターなので、Columnを選択します。
なお、パラメーターを使って、列名を指定するときには、この設定だけでは不十分です。
なぜかというと、パラメーターはデフォルトでは、「“(ダブルクオテーション)」で囲った値を返すのですが、ダブルクオテーションで囲われた値は、列名として扱われないからです。
そこで、パラメーターが返す値から、「“(ダブルクオテーション)」を外すためにquote引数にFALSEを指定し、\@{パラメーター名, quote=FALSE}
と記述します。
最後に任意の列名を指定し、「OK」ボタンをクリックします。
これでパラメーターを使った列名の指定が完了します。
パラメーターペインを開きます。
列名を変更するためのパラメーターの設定を確認できます。
Exploratoryで作成したダッシュボードにパラメーターが使われているチャートが含まれていると、自動的にダッシュボード上でパラメータの情報が収集され、パラメータのボタンが表示されるようになります。
そのため、ダッシュボードのパラメータボタンをクリックすると、先ほどのチャートと同じようにパラメータペインが開き、同じように集計対象の列を変更できるようになります。
なお、この挙動はサーバーにパブリッシュしたダッシュボードにおいてでも同じです。