NPS(ネットプロモータースコア)は、顧客ロイヤルティを測る指標として広く利用されています。この指標は、「このサービスを他の人にも勧めたいですか?」といった質問に対する顧客の回答を基に算出され、プロダクトやサービスに対する顧客の熱狂度を数値化します。近年、多くの企業がNPSをアンケートに導入し、顧客体験の向上に役立てています。
ここでは、ExploratoryのAI プロンプト機能を活用し、NPSを効率的に計算する方法について詳しく解説します。AI プロンプトを使用することで、この複雑な計算を簡単に行い、さらに月ごとのNPS推移を可視化する方法も紹介します。
NPSの計算は、回答スコアを基に顧客を3つのグループ(プロモーター、パッシブ、デトラクター)に分類し、それぞれの割合を算出した上で、最終的なスコアを導き出すという複数のステップを必要とします。このプロセスを手動で行う場合、集計や計算が煩雑になり、時間と手間がかかるという課題があります。
今回使用するデータは、1行が1回答者に対応し、各列にアンケートの質問項目が格納されています。特に「サービスの推奨度」という列は、NPSを計算するために使用される10段階評価の質問項目です。このデータを用いて、AIプロンプト機能を活用し、NPSを効率的に計算します。
テーブルビューから「AI データ加工」をクリックします。
プロンプトの入力欄に「NPSを計算して」と入力します。
AIは「サービスの推奨度」列を自動的にNPS計算に利用する列として認識します。もしAIが正しく列を認識しない場合は、プロンプトに「サービスの推奨度列を使ってNPSを計算して」のように、使用する列名を明示的に含める必要があります。
プロンプトを実行すると、AIはNPSを計算するためのRスクリプトを生成し、その結果を返します。
このステップを実行することで、データにNPS列が追加され、全体のNPSスコアを確認できます。
NPSの全体スコアだけでなく、その推移を時系列で追うことは、顧客ロイヤルティの変化を理解する上で非常に重要です。
今回のデータには「回答日」という列が含まれているため、この時系列データを利用して、月ごとのNPSを計算したいです。
先ほどNPSを計算したAIプロンプトのステップを再度開き、プロンプトを修正します。
具体的には、「月ごとにNPSを計算して」と入力し、再度実行します。
月ごとにNPSを計算して
この修正により、AIは「回答日」列を月に丸め処理し、その月ごとにグループ化を行った上でNPSを計算するようになります。
ステップとして実行することで、各月ごとのNPSが計算されたデータが生成されます。