
位置情報データ(緯度・経度)は保有しているものの、具体的な住所や市区町村の情報が欠落しているケースは少なくありません。データの可視化や地域別の分析を行うためには、これらの座標情報を人間が理解できる都道府県や市区町村の情報に変換する必要があります。
今回は、Exploratoryのバージョン14で追加された「AI関数」を活用し、緯度・経度の情報から日本の市区町村名を推測する方法を紹介します。
緯度・経度の数値データだけでは、どの自治体に属しているかを直感的に判断することが難しく、地域ごとの集計や分析が困難です。
従来の逆ジオコーディング(座標から住所への変換)には外部APIの連携や複雑な処理が必要でしたが、AI関数を利用しない場合、大量のデータを効率的に処理し、かつ正確な市区町村名を取得するプロセスには高いハードルがありました。
今回使用するサンプルデータは、Airbnbの東京における宿泊施設データです。このデータには「緯度(latitude)」と「経度(longitude)」の列が含まれています。
※ 今回は結果の比較ができるように住所情報の列も含めています。

「緯度」と「経度」の2つの列をShiftキーを押しながら選択し、列ヘッダメニューから「AI関数を作成」を選択します。

AI関数の作成ダイアログが表示されたら、以下のプロンプトを入力します。
あなたは日本の地理情報の専門家です。与えられた緯度と経度の座標から、該当する日本の市区町村名を正確に判定してください。
## ルール
1. 結果は「都道府県名+市区町村名」の形式で返してください(例:東京都渋谷区、北海道札幌市、大阪府大阪市北区)
2. 政令指定都市の場合は区まで含めてください(例:横浜市中区、名古屋市中村区)
3. 東京23区の場合は「東京都〇〇区」の形式で返してください
4. 郡部の場合は「都道府県名+郡名+町村名」で返してください(例:北海道虻田郡ニセコ町)
5. 境界付近の座標の場合でも、最も可能性の高い1つの市区町村名のみを返してください
6. 都道府県名+市区町村名のみを返し、それ以外の説明文やコメントは一切含めないでください
7. 日本国外の座標の場合は「日本国外」と返してください
## 出力形式
都道府県名+市区町村名を1行で返してください。余計なテキストは不要です。

「実行」ボタンをクリックすると、AIが各行の座標データを解析し、該当する自治体名を生成します。

実行結果を確認すると、多くの行で正確な市区町村名が取得できていることがわかりますただし、自治体の境界線付近に位置するデータについては、隣接する区や市として判定されるなど、一部で誤差が生じる可能性があります。
AIによる推測の精度は概ね75%から80%程度を目安とし、元の住所情報がない場合の強力な補助手段として活用するのが効果的です。