
Exploratoryのバージョン15で追加された新機能「AI サマリ」について紹介します。AI サマリは、チャートやアナリティクスの結果をAIが自動で解説してくれる機能です。
これまでは一部のアナリティクス機能に限定されていましたが、最新バージョンでは全てのチャートとアナリティクスで利用可能になりました。特に統計的な解釈が必要な散布図やエラーバー、XmRチャートなどにおいて、専門的な知識を補完し、データから得られるインサイトを素早く言語化するのに役立ちます。
チャートを作成しても、その結果をどのように解釈すべきか判断が難しい場合があります。例えば、散布図における相関係数やP値の意味を正しく理解し、それを報告書などの文章にまとめるには、統計学的な知識と労力が必要です。
また、職種別などのグループごとにデータを分割して分析している場合、それぞれのグループにおける傾向の違いを一つずつ確認し、重要なポイントを抽出する作業は非常に時間がかかります。
AI サマリを利用するには、チャート画面の右上にある「AI サマリ」ボタンをクリックします。

解説のレベルは、ユーザーの知識に合わせて「ビギナー」「ビジネス」「エキスパート」の3段階から選択できます。これにより、自分自身の理解を深めるためだけでなく、報告相手に合わせた適切な表現での説明文を作成することが可能です。

散布図にトレンドライン(線形回帰)を引いているケースで見てみましょう。

AI サマリを押すことで、勤続年数と給与の関係を分析し、相関係数が0.77であれば「強い正の相関がある」と判断し、勤続年数が1年増えるごとに給与が平均して何ドル上昇するかを具体的に説明します。

さらに、その関係が統計的に有意であるかどうかも判定します。P値が有意水準(一般的に5%)を下回っている場合には、「この関係は統計的に有意である」と明記されるため、自信を持って分析結果を共有できます。

「繰り返し」機能を使って職種ごとにチャートを分割している場合でも、AI サマリは各グループの特徴を網羅的に分析します。

全ての職種で共通する傾向をまとめるだけでなく、特定の職種で相関が強い、あるいは上昇額が低いといった、グループ間の顕著な違いをハイライトしてくれます。

これにより、大量のチャートを一つずつ目視で確認する手間を省き、どのグループに注目すべきかを瞬時に把握できるようになります。
エラーバーを用いた信頼区間の比較や、時系列データの異常を検知するXmRチャートにおいても、AI サマリは威力を発揮します。
エラーバーは、平均値や割合の差が有意かどうかが判定できるチャートです。

AI サマリを使うことで、グループ間に統計的な有意差があるかを具体的に指摘します。

XmRチャートでは、時系列データの「シグナル」を検知するために管理限界を引いて判断ができるようになっていますが、AI サマリを使うことで自動でシグナルがあるかどうか判定してくれます。

このケースでは、管理限界の上限を超えた、上昇傾向のシグナルが検出されていますが、そのことを検出した上でシグナルがあることを的確に説明をしてくれています。
