Exploratory アワー #821 - AI 関数を使ってブロードリスニングを行う方法

アンケートやレビューなどのテキストデータにおいて、1つの回答に複数の話題が含まれている場合、単純な分類ではデータの全体像を正確に把握することが困難です。

そこで今回は、AI関数を活用して文章を意味のある単位に分割し、その後に分類を行う「ブロードリスニング」という手法をExploratoryで実施する手順を紹介します。この方法を用いることで、長文のテキストから多様な意見を漏れなく抽出し、可視化することが可能になります。

問題

テキスト分析を行う際、1つのレビューの中に「食事」「風呂」「接客」といった複数のトピックが混在していると、AIが複合的なラベルを作成してしまい、分類結果が細分化されすぎる(ユニークな値が増えすぎる)という問題が発生します。

その結果、データの集約がうまくいかず、全体としてどのような傾向があるのかを把握することが難しくなります。

解決方法

AI関数による文章の分割

今回使用するデータは、1行が1件のホテルレビューとなっている長文のデータです。

まず、長文のレビューを意味のあるまとまりごとに分割するための列を作成します。

列ヘッダメニューから「AI関数を作成」の「自分で作成」を選択します。

プロンプトには、以下のように指定します。

あなたは文章を整理するプロです。
文章を読みやすい日本語にしてください。
内容(トピック)が複数ある場合は、パイプ(|)区切りで文章を複数に分けてください。

例
食事はとてもおいしかったです。| 温泉は期待していましたが、露天風呂もなく普通でした。

このプロンプトにより、トピックが異なる内容を特定の記号で区切った状態で、新しい列「レビュー分割」として作成されます。

行への分割処理

次に、パイプ区切りでまとめられた文章を、1つの話題ごとに1行になるよう展開します。

「レビュー分割」列のヘッダメニューから「分割」の「行に分割」を選択します。分割に使用する文字(区切り記号)として「|(パイプ)」を指定し、実行します。

この操作により、例えば1人のユーザーが3つの話題について言及していた場合、データは3行に分割され、それぞれの行が単一の文脈を持つようになります。

AIによるテキスト分類と可視化

分割された各文章に対して、どのようなカテゴリーに属するかを分類します。

「レビュー分割」列のヘッダメニューから「AI関数を作成」の「テキスト分類」を選択します。

以下のプロンプトを使用して、文章をグループ分けします。

提供された文章全体を見渡して、内容が似ているものをまとめ、いくつかのグループに分類してください。

以下のルールを必ず守ってください。

- グループ名は、その文章が何について述べているかだけを表す短い名詞にする。
- グループ名に、良い・悪い、多い・少ないといった評価や程度を表す言葉を含めない。同じ対象について述べていれば、評価が正反対でも同じグループにする。
- 「・」「と」「や」でつないだ複数の観点を含む名前は作らない。
- グループ名は、10個前後を目安にできるだけ広い意味の言葉を選び、細かく分けすぎない。
- 同じような内容の文章には、必ず同じグループ名を一字一句同じ表記で返す。
- どの文章にも共通しない内容の場合のみ「その他」とする。

実行すると、各文章に対して「食事」「設備」「接客」といった適切なカテゴリーが付与されます。

最後に、作成されたカテゴリー列をバーチャートなどで可視化します。

これにより、元の長文データでは埋もれてしまっていた「コストパフォーマンス」や「部屋」に関する具体的な言及回数を集計でき、顧客が何に対してどのような関心を持っているのかという大まかな傾向を、客観的な数値として確認できるようになります。

ビデオ

Export Chart Image
Output Format
PNG SVG
Background
Set background transparent
Size
Width (Pixel)
Height (Pixel)
Pixel Ratio