Exploratoryのv11では、チャートのバッチ実行モード機能が追加されました。
この機能は、チャートで実行するタイミングをユーザーが制御できる新機能です。チャートで列や設定をまとめて変更してから、その変更を反映させることができるため、列をたくさん指定するようなチャートや、大きなデータを扱っていく際のパフォーマンスが向上します。
チャートのバッチ実行モードは、以下のようなシーンで特に効果を発揮します:
大規模なデータセットを扱う際に、チャートの自動更新による処理時間を削減したい場合に役立ちます。例えば、数百万行の売上データを可視化する際、列の割り当てやフィルターの設定など、複数の変更を加えたい場合でも、最終的な設定が完了してから一括で更新することができます。
また、複数の設定を試行錯誤しながら最適なビジュアライゼーションを作成する場合にも有用です。例えば、レーダーチャートではよくアンケートの回答項目を複数指定して、グループごとに回答傾向に違いがあるかを確認します。
以前は、以下のようなレーダーチャートを作成していく時には10列分あった時には列を指定する都度実行が走ってしまっていましたが、今回のチャートのバッチ機能によって一気に列を指定してから実行ができるようになっています。
他にも、複雑な計算や集計を含むピボットテーブルを作成する際にも、設定完了後に一度だけ更新することで、効率的に作業を進めることができます。
チャートやピボットテーブルの編集画面で、「自動実行」のチェックボックスが表示されています。このチェックボックスのチェックを外すことで、バッチ実行モードが有効になります。
チェックを外すと、画面上の「実行」ボタンが押せるようになります。この状態では、列の割り当てやフィルターの設定を変更しても、チャートは自動的に更新されなくなります。
バッチ実行モードが有効な状態(自動実行のチェックが外れている状態)で、必要な設定変更をすべて行います。例えば、X軸やY軸の設定、色分けの設定、フィルターの条件など、複数の設定を自由に変更することができます
すべての設定が完了したら、「実行」ボタンをクリックします。クリックすると、それまでに行った全ての設定変更が一括で反映され、チャートが更新されます。
今回紹介したチャートのバッチ実行モード機能を使うことで、大規模なデータセットの処理時間を削減したり、複数の設定変更をまとめて反映させたりすることができ、より効率的な作業が可能となりますので、ぜひご活用ください。