オンボーディング成功率

オンボーディングとは、あるプロダクトやサービスなどを購入した後に、使い始める際の導入支援のことを指します。

プロダクトやサービスの業態によってオンボーディングで必要とされる要素は異なりますが、一般的なサブスクリプション型のサービスでは以下のような活動が挙げられます。

  • ニーズに合わせたチュートリアルなどの情報提供と実施の支援
  • プロダクトやサービスの使い方を紹介するセッションやハンズオンセミナーの実施
  • プロダクトやサービスの利用開始時の利用伴走

このオンボーディングの成功は、顧客が製品を継続的に利用し、価値を実感することに直接結びつき、結果的に顧客の解約率を下げる効果があると言われています。

そのため、カスタマーサクセスの指標として、オンボーディングの成功率を測定することが重要です。

そして、オンボーディング成功率のトレンドを可視化することで、オンボーディングを実行するプロセスがうまく機能しているのかどうかを理解することが可能です。

オンボーディング成功率の作り方

今回は、Slackのような法人向けの、サブスク型のサービスを想定した、オンボーディングの対応状況のデータを使用します。

このデータは1行が1顧客を表し、列にはサービスの利用開始日、オンボーディング終了日、オンボーディングの成功フラグの情報が含まれています。

今回のようなデータがあるときには、オンボーディングが成功しているかどうかを表すロジカル型のデータがあれば、TRUEの割合を計算することで、簡単にオンボーディング成功率を計算できます。

しかし、現在のデータにはオンボーディングが成功しているかの列はロジカル型の列ではありません。

そこでオンボーディングの成功列をロジカル型に変換して、オンボーディング成功率を可視化します。

「オンボーディングの成功」列をロジカル型に変換するために、「オンボーディングの成功」列のヘッダーメニューをクリックして、「データタイプを変換」から「ロジカル型に変換」を選択します。

計算を作成のダイアログが開いたら、既存列の上書きにチェックがついていることを確認したら実行します。

なお、str_logical()関数は「Yes」や「1」を「TRUE」に、「No」や「0」を「FALSE」に変換します。

これで、「オンボーディングの成功」列をロジカル型に変更できました。

なお、仮にYes/No、あるいは1/0のような値をとるようなデータではなく、例えば、はい/いいえのような値を持つ場合には、true_value の引数からTRUEに変換したい値を指定することも可能です。

これで準備はできたので、オンボーディング成功率のトレンドを可視化していきます。

チャート・ビューに移動のうえ、チャートのタイプを「ライン」、X軸に「利用開始日」を選択し、日付の単位を「月」に設定します。

Y軸に「オンボーディングの成功」を選択し、集計関数を「TRUEの割合」に変更します。

これでオンボーディング成功率を可視化できました。

さらに、チャートの見映えを整えることで、より指標の推移の変化を捉えやすくなります。

カスタマーサクセス指標の作り方

今回、紹介したオンボーディング成功率やそれ以外のカスタマーサクセスの重要指標とその作り方を紹介する動画を公開しています。ぜひ、ご覧ください!

なお、オンボーディング率の紹介は動画の10:33頃から、作り方については14:17頃から紹介しています。

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