
Exploratory のパラメーターは、フィルタ・計算・SQL などに「動的な値」を差し込み、見る人や場面に応じてデータの中身を切り替えられる機能です。
このノートでは、パラメーターをより便利に使いこなすためのベストプラクティスを、テーマごとにまとめています。なお、パラメーターの基本的な機能や作り方については以下のリンクをご参考ください。

パラメーターは、作成しただけではパラメーターウィンドウ(ペイン)に表示されません。フィルタや計算などのステップで実際に使われ、利用可能な状態になって初めて表示されます。「パラメーターを作ったのに出てこない」というときは、いずれかのステップでそのパラメーターを使っているかを確認してください。
パラメーターは「フィルタでの絞り込み」だけでなく、計算(カスタム計算)、SQL、ダッシュボード/ノートの見出しや画像など、さまざまな場所で使えます。まずは「どこにパラメーターを差し込めるか」を把握しておくと、活用の幅が広がります。

カテゴリー列からパラメーターの値のリストを作っている場合、リストに出したくない値は、元の列に事前にフィルタをかけて除いておきます。パラメーターの作成ダイアログ側で個別に消すのではなく、データフレーム側で不要な値を取り除いておくのがポイントです。
値の種類が多いカテゴリー列では、「行数が10以上のものだけ」のように、一定の件数がある値だけをパラメーターのリストに出すことができます。ノイズになりがちな少数の値を除いて、選びやすいリストにできます。
カテゴリー列を指定したとき、一意な値が1000個を超えると、デフォルトでは行数の多い1000個だけがリストに使われます。すべての値を対象にしたい場合は、パラメーターの設定から「値の数の制限」のチェックを外します。

開始日・終了日それぞれをパラメーターにすることで、見たい期間を動的に切り替えられます。ダッシュボードやレポートで「対象期間を自由に変えたい」という定番のニーズに応えられます。
日付パラメーターのデフォルト値に「今月の初日」「今月の最終日」を指定できます。開くたびに当月のデータが自動で表示されるので、毎回手で期間を設定する手間がなくなります。
「直近3ヶ月」「過去6ヶ月」のように、相対的な期間をデフォルト値に設定できます。常に最新を起点とした一定期間を表示したいレポートに向いています。
データの最新月を起点に、1ヶ月前・2ヶ月前へずらして絞り込むパラメーターを設定できます。「確定した先月分だけを見たい」といったケースで役立ちます。

ダッシュボードやノートを開いたときのパラメーターの初期値が、どのように決まるのかを理解しておくと、意図しない値で表示される事故を防げます。デスクトップとサーバーで挙動が異なる点もあわせて押さえておきましょう。
デフォルトから変更したパラメーターの値は、リセットして元のデフォルト値に戻せます。いろいろ試したあとに、素早く初期状態へ戻したいときに便利です。
パラメーターペインの「選択された値を保存」にチェックを付けて実行すると、プロジェクトを閉じて再度開いても前回の値が保持されます。毎回同じ絞り込みで作業する場合に手間が省けます。
「選択なしのサポート」を有効にすると、何も選ばないときに全件を返せます。

フィルタだけでなく、カスタム計算の式の中でもパラメーターを使えます。しきい値や係数などをパラメーター化することで、計算結果を動的に切り替えられます。
計算の対象となる列そのものをパラメーターで切り替えられます。「売上/利益/数量」のように、同じチャートで見る指標を切り替えたいときに使えます。
パラメーターで列を切り替えて、その列の値を動的に返せます。1つのチャートやテーブルで、見たい切り口を選ばせる作りにできます。
データソースの SQL にパラメーターを組み込むことで、抽出条件を利用者に選ばせる「データの民主化」が実現できます。ユーザー会での実践事例も参考になります。
パラメーターで選ばれている値を、ダッシュボード上にテキストやナンバーチャートとして表示できます。「今どの条件で見ているか」を画面上で明示でき、見る人の迷いを減らせます。

「製品カテゴリー → 製品サブカテゴリー」のように、階層関係のある2つのパラメーターを親子として連動させて運用できます。基本的な作り方と運用のコツを押さえておきましょう。

ダッシュボードやノート内のすべてのチャートを一括で絞り込みたいときは、(各チャート個別ではなく)フィルタのステップでパラメーターを設定します。これにより、1つのパラメーター操作で全チャートが連動します。
パラメーターペインは、表示位置を左側に変更できます。レイアウトや操作動線に合わせて配置を調整できます。

URL リンクで共有したコンテンツについて、パラメーターを利用できる範囲(権限)を設定できます。誰にパラメーター操作を許すかをコントロールできます。
セッション・パラメーターを使うと、ログインしているユーザーの名前・メールアドレス・所属チームといった情報をパラメーターとして利用でき、1つのダッシュボード/ノートで「見る人ごとに見えるデータ」を自動的に制御できます。組織・従業員データから権限表を作る方法もあわせて参考にしてください。
Exploratory サーバー(ホステッド/オンプレミス)でデータキャッシュを有効にすると、パラメーター実行時の処理を速くできます。ビューワーの待ち時間を短くしたい運用で有効です。
複数のテーブルをデータベースから取得して結合し、統合的な顧客リストを作成して Excel で配布する、といった運用はよく見られます。このとき、(前述のように)パラメーターの値のリストが丸ごと入れ替わると、データフレームを一つずつ開いて、更新後の値でパラメーターを再実行していくのは手間になります。
すべてのデータフレームが同じパラメーターを共有し、最終的に一つのデータフレームに結合されているのであれば、その結合を行っているステップ以降で「データの再インポート」を実行することで、それより前のステップも含めて、更新後のパラメーターの値で再実行されます。各データフレームを個別に開いて実行する必要はありません。
これは、Exploratory がデータフレーム間の依存関係を管理しているためで、下流のステップで再インポートを実行すると、上流のステップまで遡って更新が反映されます。