アナリティカル・シンキング - AI時代にビジネスリーダーが勝ち残るためのスキル

現在勝ち組といわれているGoogle, Facebook, Amazon, Apple, Airbnb, Uber, Instacart といった、アメリカのシリコンバレーを中心としたデータ先進企業は、データを集めるだけでなく、それを効率よく分析し、そこから得た情報をすべての業務、すべてのレベルでの意思決定に積極的に活用することで、会社の業績、マーケットシェア、市場価値を今までの歴史が見たことのないレベルで拡大していっています。

そうした企業でのデータ分析を支える、AI、ビッグデータ、データサイエンスのテクノロジーのここ10年ほどでの進化には目を見張るものがあります。大量のデータを簡単に集め、管理できるようになったおかげで、そうして集められた様々なデータから効率的にインサイトを得ることのできるAIのアルゴリズムの質も数も増えるばかりです。

もちろん、こうしたAIの進化によって、現在人間が行っている多くの仕事が自動化され、再定義されることになっていくことにはなるのですが、それと同時に現在のAIテクノロジーにも限界があるというのも分かってきました。AIには人間のもつ初歩的なパターン認識能力を最適化させることで、例えばゲームのようにルールが比較的単純な世界では人間よりもっと優れた成果を出すことができます。

しかし現在のように、日々刻々と変わりゆく不確定要素の多いビジネス環境の中での問題解決に必要とされる、意味付け、理由付け、目的の設定、理論構築と検証など、我々人間が日々行う高度な知的活動は、現在のAIではまだまだ及びません。つまり、現在のAIの進化は人間の持つ分析能力、意志決定能力を自動化することにはつながらないということです。

アナリティカル・シンキング・トレーニング

そこで、現在先ほど出てきたようなデータ先進企業では、社内の次世代ビジネスリーダー向けに、彼らがよく直面するビジネス上の課題を、データやAIのテクノロジーを用いて解決していくために必要な思考能力の育成を目的としたデータサイエンスのトレーニングが活発に行われています。

日本でもこうした思考能力、つまりアナリティカル・シンキングを広めたいという思いで、AI時代の次世代ビジネスリーダーを対象にした、アナリティカル・シンキングのフレームワークの習得を目的としたトレーニングを、日本での人材教育のプロであるCelebrainと、シリコンバレーから世界に向けてデータサイエンスの普及活動を行っているExploratoryにより共同開発してきていたのですが、いよいよ、この6月より提供開始させていただくことが決定いたしました。

こちらのトレーニングは、AIやデータサイエンスのテクノロジーの技術や理論そのものよりも、そうした手法を使うことで、実際のビジネスの問題を効果的に解決し、よりよい意志決定につなげていくための思考能力を習得していただくものです。よって、AI、統計などデータサイエンスに関する前提知識や経験は必要ありません。必要なのは、自分の担当するビジネスの業務知識、問題意識、そして自分のスキルを伸ばしていきたいという向上心です。

トレーニングの進め方としては、アナリティカル・シンキングの基礎、事例の紹介といった講義と、そこで学んだアナリティカル・シンキングの手法を使って与えられたビジネス課題を解決するためのグループ・ディスカッション、プレゼンテーションを行うという実践を、トピック毎に交互に繰り返していく形となっています。これにより、学んだものがただの知識となるのではなく、次の日から実際の仕事場で使い始めることが出来ることをゴールとしています。

このトレーニングに向いている方

  • データ、エビデンスをもとに意志決定を行っていきたい。
  • データは使い始めているが、実際のビジネスへの効果を感じられていない。
  • 現在の業務もしくは研究にデータサイエンスの手法を取り入れることによって、さらなる改善を目指したい。
  • データサイエンスのプロジェクトをはじめるかどうか、データサイエンティストを雇うべきかどうか悩んでいる。