こんにちは、Exploratoryの西田です。

実はこの数ヶ月ほど、AI、データサイエンス時代のビジネスリーダーに必要な問題解決フレームワークであるアナリティカル・シンキングのトレーニングを、我々の日本での人事分野でのパートナーであるセレブレインと共同開発してきたのですが、ようやく素晴らしいものが出来上がりました。そこで、第一回目として、この6月の終わりに開催することが決まりました。

我々が行っているデータサイエンス・ブートキャンプのトレーニングが実際に現場でデータサイエンスの手法を使いこなせるようになってもらうためのトレーニングであるのに対して、こちらの”アナリティカル・シンキング”のトレーニングは、ビジネスで意思決定を行っている方たちが、データとそこから得られるインサイトをもとにどうやって問題解決をしていくことができるのかにフォーカスした、むしろ経営層、ビジネスリーダー、組織の中での意思決定者を対象としたプログラムとなっています。興味のある方はぜひホームページより詳細をご参照ください。また、もしそうした方をご存知の場合はぜひご紹介していただければと思います。

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それでは、今週は2本の記事を紹介したいと思います。一本目は、人間に出来てAIに出来ないのは「なぜ」に答えることだと言う、ベイジアンネットワークの第一人者として有名なジュデア・パールのインタビューです。自由意志の話も出てくるので、哲学が好きな人にもおすすめです。

2本めは、プロダクト、サービスに関わっている人であればだれでも知っておくべきとも言うべき、機械学習の限界とその対策に関して、Facebookのプロダクトマネージャーがまとめていたので、機械学習を自分のプロダクトやサービスに組み込みたいと考えている人には特におすすめです。

最近の興味深い英文の記事

「なぜ」に答えられない現在のAIは、インテリジェンスではない

ベイジアンネットワークという個々の変数の関係を条件つき確率で表す確率推論のモデルの研究の第一人者で、その成果が認められて、コンピューターサイエンスの世界の最高峰の賞であるチューリング賞を80年代に受賞しているジュデア・パール(Judea Pearl)という人が最近書いた“The Book of Why: The New Science of Cause and Effect” という本を最近読んだんですが、感動しました。最近盛り上がっているAIが、我々が期待するほど知的でない理由は、「原因と結果」、つまり因果関係を解明することができないからだというのがテーマです。AI分野の早い時期からの研究者であるだけに、このことに対して歴史的な背景も踏まえ、丁寧に真正面から向かいあっている本で、しかも素人でもわかるように書かれています。皆さんにもぜひ読んでいただきたいと思います。本の方はまだこちらで出版されたばかりなので日本語はまだないかもしれませんが、その彼のインタビュー記事がちょうど最近出ていて、本のメッセージを大まかに掴むことができるのではと思ったのでここで簡単に訳してみたいと思います。

(続きはこちらのリンクよりどうぞ。)

全てのプロダクトマネージャーが知っておくべき5つの機械学習の限界と対策

機械学習とはそもそも現実の世界のユーザーの抱える問題を解決、もしくはユーザーの要望に応えるために使うツールであるはずです。このことを理解せずに、このクールなAIテクノロージーをまずは自分のプロダクトに組み込んでみようとするとおかしなことになり、最終的にはお金と時間の無駄になります。

シリコンバレーは特にですが、もちろんそれ以外の場所からも毎日のようにAIを使った新しいスタートアップが出てきています。しかしその中には、たしかにテクノロジー的にはすごいのですが、結局誰の問題も解決していないために、結局はそのテクノロジーを目当て、もしくはそれより最悪の場合は、アクハイアーといって、単に人材目当ての買収で終わってしまうというケースをよく見かけます。そうならないためにも、機械学習を使うことが目的になるのを避け、何の問題を解決しようとしているのかを最初にしっかりと時間をかけて定義するべきです。

今回は、FacebookのプロダクトマネージャーのUzma Barlaskarが最近、プロダクトマネージャーが機械学習について知っておくべきことを”Data Science for Product Manager“というブログポストにまとめていたので、紹介したいと思います。

(続きはこちらのリンクよりどうぞ。)

Quote of the Week

“I can accept failure, everyone fails at something. But I can’t accept not trying.” 

失敗はしょうがない、みんないつかは失敗するものだ。しかし、試しもしないのは受け入れられない。

Michael Jordan (元NBAのバスケットボール選手)

What Are We Writing?

先週は、以下の記事をTeam Exploratoryより出しました。

What Are We Working On?

先週は主に、来週リリース予定のv4.4に向けて最後の機能強化、バグの修正ラウンドを行っていました。このラウンドになるとだいたい一日あたり10個から15個のイシューを片付けていくペースになります。後数日で一区切りつけて、その後最終のクオリティチェックのためのテストを流して、リリースという運びになります。

アナリティカル・シンキングのトレーニング

ビッグデータ、AI、データサイエンスといろいろな言葉が飛び交っていますが、最終的にはいかによりよりビジネスにおける意思決定を行い、継続的にビジネスを改善していけるか、カスタマーの経験を継続的により良くしていけるかどうかが重要なわけです。ということで、実は経営層、ビジネスリーダーの人たちこそ、こうしたテクノロジーやデータサイエンス・AIの手法を使ってどう問題解決していけるのかということに対して理解しているべきです。

そうしたことを踏まえ、AI、データサイエンス時代のビジネスリーダーに必要な問題解決フレームワークであるアナリティカル・シンキングのトレーニングを、我々の日本での人事分野でのパートナーであるセレブレインとここ数ヶ月の間共同開発してきのですが、この度第一回として、6月の終わりに開催することが決まりました。

我々が別に行っているデータサイエンス・ブートキャンプは実際にデータと格闘しながら、最終的にはデータ分析者としてデータサイエンスの手法を使いこなすことが出来るようになってもらおうとするものであるのに対し、こちらのアナリティカル・シンキングのトレーニングはAI、データサイエンス時代の問題解決のフレームワークをビジネスの意思決定を行っている人たちに身に着けてもらおうというものです。

現在自分のビジネスまたは組織の課題をデータを使って解決していくための思考法を身につけたいという方は、ぜひこちらのホームページのほうから詳細を参照してみてください。

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それでは、今週は以上です。素晴らしい一週間を!

西田, Exploratory/CEO
KanAugust(Twitter)


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