SaaS KPI シリーズ #1 - はじめに

どうも!シリコンバレー発、データサイエンスの民主化を行なうためのツールを作っているExploratoryという会社で働いているIkuyaです。これから数回に渡り以下のサブスクリプション・ビジネスの重要指標(メトリクス)ついて紹介させていただきます。

  • MRR(Monthly Recurring Revenue / 月間定期収益)
  • コンバージョン率
  • チャーン率
  • エクスパンション・コントラクション
  • CLV(Customer Life Time Value / 顧客生涯価値)

本日は一連の投稿の前に、そもそもなぜサブスクリプション・ビジネスでは従来のビジネスと違う指標が重要になってくるのかという話を簡単にします。

なぜサブスクリプションの重要指標はこれまでのビジネス指標と違うのか

MRR(月間定期収益)

サブスクリプション型のビジネスは購読型のビジネスのため、売り切り型のビジネスと異なり、何も起きなければ翌月も当月の売上と同じ売上を見込むことができます。これがMRRのことです。

そのため翌月新たに獲得した新規顧客は前月の売上に加算される形になります。それゆえに新規で獲得した顧客から得られる収益がそのままビジネスの成長となります。

チャーン(解約)

ただし、これはあくまで既存の顧客が1人もチャーン(解約)しないという普通はなかなかありえない世界の話です。

仮に新規で獲得した顧客が10人いたとして、一方で10人の解約があった場合、結果的にビジネスの成長はゼロになってしまうわけです。

こういう背景もあって、新規顧客の獲得だけでなくサブスクリプションのビジネスではチャーン(解約)が重要な指標となり、特にスタートアップの最初のステージでは、新規顧客の獲得に大きな投資を始める前に、まずこのチャーンを改善することに努力をするといったことがよくあります。

それは広告や営業費用をかけて、せっかく獲得した顧客の多くが次の月に解約してしまうようではビジネスとして効率的に成長ができないためです。

重要指標(メトリクス)を追うだけで良いのか?

では、これらの指標を眺めているだけでいいかというと、必ずしもそうとは言い切れません。

なぜなら、これらの指標は結果としての指標、言い換えれば遅行指標とも言えるもので、過去または直近のビジネスの状態を理解するには役立ちますが、そこからビジネスを改善していこうと思ったときに必要な施策の立案には役立たないからです。

では勘と経験に頼ってでも何らかのアクションを起こせばよいかというと、勘と経験に頼ったアクションではビジネスを効率的かつ継続的に成長させていくことは難しいと言えます。

多くの場合、本当に知りたいことはビジネスの重要指標が、何によって上下するのかということかと思います。

具体的にはビジネスの重要指標の裏にある因果関係を理解した上で、効果の高い施策を立案し、それをテストもしくは実行し、その結果を評価する、こうしたサイクルをまわし続けて、ビジネスを効率的に成長させたいわけです。

では、どうやってこの因果関係に迫っていくのかという話については、また別のシリーズで紹介していければと思います。


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