AI ノート エディターの紹介

データ分析の結果をレポートにまとめる作業は、多くの時間と労力を必要とします。

チャートやグラフを作成した後、それらを適切に配置し、得られたインサイトを文章化する作業は分析者にとって大きな負担となっています。

そこで、Exploratoryのバージョン14で追加される「AI ノート エディター」は、こうした課題を解決し、ノートを書くこと自体を根本から変える機能です。

自分でノートを書くことの問題点

Exploratoryのノート機能を使えば、チャートやテキストを組み合わせた分析レポートを作成できます。しかし、従来の方法ではいくつかの課題がありました。

レポート構成の設計に時間がかかる

データを分析してチャートを作成した後、どんな構成にするのか、どういった説明がわかりやすいかを考えるのは意外と骨が折れる作業です。特に、背景、目的、分析結果、提案、結論といった構成要素を適切に組み立てるには、ある程度の経験とスキルが必要になります。

チャートを解釈し、その説明を加えるのがハードルが高い

データを分析してチャートを作成したとしても、そのチャートが示す具体的な数値、トレンド、異常値、統計的に有意な変化を正確に読み取り、文章として書き起こすのは、データ分析初心者にとっては難しい問題となります。例えば、「相関係数が0.773で強い正の関係がある」「信頼区間が重なっていないため統計的に有意な差がある」といった専門的な解釈を適切に記述するには、統計知識と文章力の両方が求められます。

簡潔な要約の作成が難しい

詳細な分析結果を端的にまとめ、要点だけを抽出するには文章力が求められます。また、既存のテキストを改善したり、トーンを変更したりする作業も、自分で行うと時間がかかってしまいます。

多言語対応の手間

英語やフランス語など複数の言語でドキュメントを作成する必要がある場合、別のツールに移動して翻訳し、それをまたExploratoryに戻すという作業が発生します。この行ったり来たりのプロセスは非効率的で、チャートの位置や数式などのフォーマットが崩れるリスクもあります。

AI ノート エディターのメリット

AI ノート エディターは、これらの課題を解決するために設計された機能です。

その最大のメリットは、Exploratory内で完結する効率的なワークフローを実現できることです。

ノート作成時間の大幅な短縮

わずか数行のメモ、またはチャートだけ用意すれば、AIが自動的に背景、目的、分析結果、提案、結論といった構成要素を含む本格的なレポートを生成してくれます。

チャート解釈の自動化

ノート内に埋め込んだチャートは、AIが自動的にデータを分析し、具体的な数値、統計的な根拠、トレンドやパターンを含む専門的な解釈を生成してくれます。自分でチャートの解釈について記述する必要がありません。

これにより、ゼロからレポートを書き始める負担がなくなり、AIが作成した初稿をレビュー・修正するだけで高品質なレポートを完成させることができます。

カスタマイズ可能なテンプレート

標準的な機能だけでなく、自分独自のプロンプトを作成してテンプレートとして保存できます。これにより、組織固有のレポート形式や特定の分析スタイルに合わせた出力を、何度でも簡単に再現できるようになります。

チャートの解釈機能

AI ノート エディターの最大の特徴は、チャートに含まれるデータを深く分析して解釈を自動生成できることです。

具体的な数値と比較分析

例えば、職種別の給料分布を示すバーチャートをノートに追加すると、AIは以下のような詳細な解釈を生成します。

このバーチャートは、職種別の平均給与を示しています。最も平均給与が高いのはマネージャー職で17,181.67ドル、次いでリサーチディレクター職が16,033.55ドルとなっており、これらの職種が他の職種と比較して顕著に高い給与水準にあることが確認できます。一方で、営業担当職は2,626ドル、ラボ技術者職は3,237.16ドル、リサーチサイエンティスト職は3,239.97ドルと、これらの職種では平均給与が低い傾向にあります。

チャートに表示されている具体的な数値を元にして、項目間の比較といった詳細な分析を、AIが自動的に文章化してくれます。

統計的な分析と根拠

また、散布図でトレンドライン(線形回帰)を引いていた場合、AIは単なる視覚的な傾向だけでなく、統計的な根拠も含めた解釈を提供します:

この散布図は、従業員の勤続年数と給与の間に強い正の相関関係があることを明確に示しています。線形回帰分析の結果、相関係数は0.773と非常に高く、勤続年数が長くなるほど給与も増加する傾向が統計的に有意であることが確認されました(P値は2.729e-292)。具体的には、勤続年数が1年増加するごとに給与が平均で約467.66増加するという関係性が示されています。

このように、相関係数やトレンドライン(線形回帰)の係数といった統計的な指標を含む専門的な解釈が自動生成されるため、データ分析初心者でも専門家のような洞察を含んだレポートを作成できます。

季節性やパターンの発見

時系列データの場合、AIは季節性やトレンドパターンも自動的に識別します。

このチャートは、2017年1月から2020年12月までの月次売上推移と、前年同月の売上を比較したものです。全体として売上は増加傾向にあり、特に2019年以降は顕著な成長が見られます。また、毎年11月と12月に売上がピークに達し、1月と2月に大きく落ち込むという明確な季節性が確認できます。例えば、2020年11月の売上は555,279ドルで、前年同月の376,154ドルと比較して大幅に増加しており、この時期の売上成長が特に強いことが示されています。

人間では気付けずに見落としてしまう可能性がある季節性なども、AI が解釈して教えてくれるようになっています。

あらゆる種類のチャートに対応

AI ノート エディターは、Exploratoryでサポートされているすべてのチャートタイプや機能での解釈をサポートしています。

  • 基本チャート: バー、ライン、エリア、パイチャート

  • テーブル: ピボットテーブル、集計テーブル

  • 統計チャート: 散布図、バブルチャート、ヒストグラム、密度曲線、箱ヒゲ図、バイオリン図、エラーバー

  • 地理的分析: 地図

  • テキスト分析: ワードクラウド

  • その他チャートタイプ: ヒートマップ、等高線プロット、レーダーチャート

  • チャート機能: リファレンスライン、トレンドライン、表計算など

このチャートの解釈機能は、後述する「分析レポート」や「カスタムプロンプト」、「登録済みテンプレート」のみでサポートされています。

AI ノート エディターの使い方

AI ノート エディターは、ノート画面の「AI エディター」ボタンから起動します。

メニューには、よく使う機能があらかじめ用意されており、用途に応じて選択できます。

要約

ノート内の長いテキストを簡潔にまとめたい場合は、タイプに「要約する」を使います。

テキストを選択してこの機能を実行すると、要点を抽出した短い文章が生成されます。エグゼクティブサマリーや概要セクションを作成する際に便利です。

翻訳

タイプに「翻訳する」機能を選ぶと、対象言語を選択する画面が表示されます。

英語、日本語、フランス語など、翻訳したい言語を選択して実行すると、ノート全体が翻訳されます。

重要なのは、チャート、画像、数式、LaTeX表記などが元の位置とフォーマットを保ったまま翻訳されることです。

たとえば、日本語で作成したノートを英語版やフランス語版として公開したい場合、従来は別のツールで翻訳してからExploratoryに戻す必要がありましたが、AI ノート エディターを使えばワンクリックで完了します。

分析レポート

「分析レポートを作る」は、AI ノート エディターの最も強力な機能の一つです。

チャートだけをノートに追加した状態でこの機能を実行すると、各チャートのデータを深く分析し、統計的な根拠を含む詳細な解説を加えた上で、本格的な分析レポートが自動生成されます。

たとえば、リテンション率やNPSなどのいくつかのチャートをノート内に追加しただけの状態から、次のような構成の完全なレポートが生成されます。

  • 要約(エグゼクティブサマリー)

  • 背景と目的

  • 分析手法の説明

  • 分析結果(各チャートに対する解説を含む)

  • 提案とアクションアイテム

  • 結論

  • 補足資料

「分析結果」のセクションにおいては、AIが各チャートから以下のような専門的な解釈を自動生成してくれることです:

  • 具体的な数値とその意味

  • 相関係数や統計的有意性の判定

  • 季節性やパターンの発見

  • ビジネスインサイトの提示

例えば、前年同月を同時に可視化した売上推移のラインチャートでは、以下のような説明がされており、時系列の季節性や年末商戦に売上が伸びることなどについても言及しています。

このラインチャートは、2017年1月から2020年12月までの月次売上合計の推移を示しています。全体的な傾向として、売上は年間を通して増加傾向にあり、特に毎年11月と12月に顕著なピークを迎える季節性が確認できます。例えば、2020年11月には555,279.03ドル、12月には503,143.69ドルを記録しており、これは前年同月の売上(2019年11月:376,154.64ドル、2019年12月:398,386.52ドル)と比較しても大幅な増加を示しています。このデータは、年末商戦期に売上が大きく伸びる傾向があることを明確に示唆しています。

「置き換える」を押すことで、元のノートの内容を作成された分析レポートに置き換えることが可能です。

カスタムプロンプト & 登録済みテンプレート

標準機能だけでなく、「カスタムプロンプト」を使えば、独自の指示をAIに与えることができるため、自社専用での分析レポートの形式を作っていくことも可能です。

さらに便利なのが、カスタムプロンプトを「登録済みテンプレート」として保存できることです。一度作成したプロンプトをテンプレート化しておけば、同じ形式のレポートを繰り返し生成する際に、毎回プロンプトを書き直す必要がありません。

「カスタムプロンプト」や「登録済みテンプレート」においても、チャートの解釈機能がサポートされるようになっています。

たとえば、以下は分析の記事を作るためのプロンプトですが、Markdown形式でレポート構造を指定できます。


# 魅力的なタイトル

# 3分で分かる要約

**調査の背景:** なぜこの分析を行ったのか、読者にとってなぜ重要なのかを1-2行で

**主要な発見:** 最も驚くべき発見や予想外の結果を3つのポイントで

**実践的提案:** 読者がすぐに活用できる具体的なアクションを3つ提示

# なぜ今、この分析が必要なのか?

## 業界を取り巻く現状

- 課題1:課題のタイトル

- 課題2:課題のタイトル

- 課題3:課題のタイトル

# この分析で解決したい3つの疑問

## 疑問1:○○は本当に○○なのか?

具体的な仮説や一般的な認識に対する検証

## 疑問2:○○の真の要因は何か?

表面的でない、深層の原因分析

## 疑問3:今後○○はどう変化するのか?

将来予測や展望に関する分析

# 分析手法:どうやって調べたのか?

## 使用データの詳細

**データソース:** ○○調査、○○統計、○○レポート等

**対象期間:** 20XX年〜20XX年(○年間)

**サンプル数:** ○○件(○○社、○○人等)

**信頼性:** データの妥当性や限界についても言及

## 分析手法の説明

**手法1:手法のタイトル

**手法2:手法のタイトル

**手法3:手法のタイトル

# 分析結果

[発見1~3のタイトルは提供されたコンテンツに合わせて変更してください]

[元の文章を全文そのまま返す必要はなく、必要に応じて重要なものをピックアップしたり改善をして返してください]

## 発見1:タイトル

## 発見2:タイトル

## 発見3:タイトル

# まとめ

# 参考資料・詳細データ

このようなテンプレートを登録しておけば、組織固有のレポート形式や特定の分析スタイルに合わせた出力を、ワンクリックで生成できるようになります。

まとめ

AI ノート エディターは、Exploratoryでの分析レポート作成を劇的に効率化する機能です。

特にチャートの自動解釈機能は、データ分析初心者でも専門家レベルの洞察を含んだレポートを作成できる革新的な機能です。具体的な数値の抽出、統計的な分析、季節性やパターンの発見、ビジネスインサイトの提示まで、AIが自動的に行ってくれます。

さらに、要約、翻訳、文章改善といった基本機能、カスタムプロンプト、テンプレート保存など、実務で必要とされる機能が網羅されています。データ分析者がより本質的な作業であるデータの理解とインサイトの発見に集中できる環境を提供してくれる機能となります。

今すぐ体験してみませんか?

AI ノート エディターをはじめとする新機能を通して、データ分析におけるレポート作成の効率化をぜひ体験ください。

まだExploratoryを使用したことがない方は、30日間無料トライアルからお試しいただけます。

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