こんにちは、Exploratoryの西田です!
こちらはまだ火事の影響で空気が煙たく、マスクをしている人たちと煙の多い空の後ろから登ってくるオレンジな色をした太陽と、なんだかMadMaxの映画のような光景が続いております。ちょっとおおげさですが。(笑)
ところで、先週行ったExploratoryv5.0の新機能の紹介のためのオンライン・セミナーの録画の方をこちらにアップロードしてあるので興味のある方はチェックしてみてください。次回は来週の火曜日午前9時-10時(日本時間)です。Prophetアルゴリズムを使った時系列予測に関してです。こちらに詳細があります。
それでは、今週のWeekly Update、さっそくいってみましょう!
ビジネスは変化です。特に今日のような、「Software is eating the world」といった時代ではその変化は早く破壊的です。そうした世界では、過去が将来を予測するためにはあまり役立たないので意思決定をAIを使って自動化することは難しいでしょう。ただ、そんなビジネスの中でも変化のスピードが遅いものもあります。例えばITに関するものがそうです。
多くの企業が未だにかなり古いバージョンのシステムを使っているのにはいつも驚かされます。例えばWindowsであり、Excelであり、会計や人事のシステムは驚くほどにあまり変わっていません。こうした、将来が過去とあまり変わらない世界では、逆にAIを使って自動化していくことは可能なものがたくさんあるでしょう。
今日は、世界で一番大きなヘッジファンド(ジョージ・ソロスよりも大きいです。)であるBridgewaterの創業者であり、Co-Investment Officer / Co-ChairmanであるRay Dalioが、彼のAIによる意思決定に関する考察をLinkedInに投稿していました。
彼の会社は、Radical Transparency(「原理主義的な透明化」とでも訳すべきなのでしょうか。)という文化が有名で、重役会議を含む全てのミーティングが録音されていてだれでも社員であれば聴くことができます。そしてだれに対してでも、率直なフィードバックを与えることが求められています。また、社員がミーティングで発言するときにも、すべての人に何が得意かというスコアカードが割り当てられているので、例えばクリエイティブというスコアの低い人がクリエイティブに関する発言をしても聞き入れられないという仕組みもあるくらいです。
こうしたことは、全て人間の持つ弱さであるバイアスと勘違いを削除し、よりよいアイデアを導き出し、よりよい意思決定を行っていくためとのことです。
昔からファイナンシャル・エンジニアリングが当たり前の世界にいるヘッジファンドなので、今でこそAIとよばれるようなアルゴリズムは彼らも昔から使ってきているだけに、そんな彼による現在のAIに対する考察は一読の価値がありますので、こちらに紹介します。
データサイエンスやデータ分析の話をすると、ついついアナリティクス、分析手法の話に目が行ってしまいます。しかし実際には、分析を始める前に、データを使って解決したいビジネスの問題を定義しておくことが重要です。そのためには問題を数値化することが重要でここでKPIを定義しておく必要があります。
もちろん、ビジネスによってKPIは違ってくるものですが、SaaSビジネスの営業に関しては、どこも同じようなものを使っています。
今回は、私達もExploratoryのウェブサイト上で、訪問者やユーザーの方たちとのコミュニケーションで使っているIntercomというスタートアップでセールスのVPをやっているLB Harveyが、実際彼らが使っている18のセールスKPIを共有してくれているので、以下のノートで紹介します。
How Data Drove Amazon Towards Two New HQs - Link
こちらでは先週大きく話題になっていましたが、Amazonが第2の本社オフィスをニューヨークとワシントンDC近郊(バージニア)の郊外に設けるという発表がありました。この第2の本社というプロジェクトに関しては、5000億円が投資され、5万人の雇用が作り出されるということです。
ワシントン近郊というのは、AmazonはAWSのサービスの大口顧客として国防省やセキュリティ部門などを含めた政府系機関を多く抱えているので、やはりできます。
そして、ニューヨークはもちろん金融、広告、ファッションの世界の中心地であるのでもっともな気もしますが、実はそれ以上にどうもAI、ソフトウェア関連の人材が目当てのようです。ところで、Googleも昔からあるニューヨークのオフィスの拡大計画を発表していて今までの1万人の2倍の、2万人体制にするとのことです。
こうして、Amazonにしても、Googleにしても、特にこのAI分野での人材獲得競争というのは凄まじいものがあります。こういう企業との戦いにひきずりこまれていく企業はこれからどんどん増えていくことになると思いますが、彼らは世界中から最高の人材を積極的に、しかも大胆に集めていっているということを心得ているべきだと思います。
“Rather than thinking, ‘I’m right.’ I started to ask myself ‘How do I know I’m right?’”
「自分が正しい」と思う代わりに、「どうして自分が正しいと思うのか」を自分自身に問いかけるようになりました。
by Ray Dalio, Co-chairman/Chief Investment Officer at Bridgewater
最近、以下の記事をTeam Exploratoryより出しました。
v5.1から、既存のデータフレームのデータソースを変えることができるようになります!
例えば、最初はCSVファイルで行っていた分析を、後になってデータベースに変えたいという場合などに便利です。
そして、ブランチのルートをドラッグ・アンド・ドロップで変えることもできるようになります!
次回のオンライン・セミナーは2018/11/27(火) 午前9時-10時(日本時間)です。Prophetという時系列予測のアルゴリズムと使い方の紹介をします。興味のある方は是非参加してください!
前回はExploratory v5.0の新機能の紹介をしましたが、そちらの録画はこちらのYoutubeのページから見ることができます。
次回ブートキャンプは来年1月です!まだ若干空きがありますので、データサイエンスの手法やデータ分析をゼロから体系的にいっしょに学びたいという方は、この機会にぜひご検討下さい!
それでは、今週は以上です。素晴らしい一週間を!
西田, Exploratory/CEO
KanAugust(Twitter)
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